『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』

先週ミーティングで「(オウンドメディア再設計にあたり)9セグマップ(での顧客分類)を参考に考えている」と言われた。西口一希氏が確立した顧客分析フレームワーク「顧客ピラミッド(5セグマップ)」と「9セグマップ」について氏の著書に詳しく書かれているようなのでさっそく読んだ。 たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング 本書では1人の顧客の意見を聞き(N1分析)、それを起点に商品/サービスの「プロダクトアイデア」を発見し形にしたうえで「コミュニケーションアイデア」をもってプロモーションしていくというマーケティング方法を説明している。 流れについてはざっくり 顧客分析(アンケート調査などから) 「顧客ピラミッド/9セグマップ」を定義 「デモグラフィック情報」「認知」「購買」「購買頻度」「次も購入/使用したいブランド」「離反理由」を調査 「ブランドの顧客セグメント間での比較」「各顧客セグメントの競合との比較」分析 N1分析(インタビューなどから) 「位置する顧客セグメント」と「カスタマージャーニー理解」調査 プロダクトアイデアの発見 コミュニケーションアイデアの発見とプロモーション と理解。 この「顧客起点マーケティング」でマーケットの顧客セグメント分類に使うのが「顧客ピラミッド」「9セグマップ」だ。シンプルなアンケート調査で顧客セグメント分類する方法が紹介されている。アンケートで必要な設問も挙げられていて参考にできるので顧客分析時にとても助かりそう。 氏は「プロダクトアイデア」を重要視している。結局良いプロダクトでなければ、いくらプロモーションを工夫しても限界がある。この当然なところをつい忘れ、独立した活動として「プロモーションの力でユーザー獲得しよう」と取り組みがちなので気を付けたい。 マーケティングの話は化粧品やシャンプーなど消耗品の購買視点が多い。本書はスマートニュースを事例に「ネットサービス」におけるロイヤル顧客(ロイヤルカスタマー)や離反顧客についての分析とマーケティングの取り組みが詳しく書かれておりとても参考になった。 ネットサービスのマーケティングやプロダクトマネジメントに関わるにあたり読んで良かった1冊だ。 たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング [ 読書ノート ] [ カスタマーロイヤルティ ]